夜に鳴くうるさい鳥の正体は?対策もあわせて解説

朝、小鳥のさえずりで目が覚めることは穏やかな目覚めで気持ちが良いものです。しかし、同じ鳥の鳴き声でも夜にうるさく鳴かれては安眠の妨げになってしまいます。

近年、山林の近くだけではなく、住宅地でも鳥が夜にうるさく鳴くケースが増えています。こんなところで一体どんな鳥が鳴いているのか、不思議に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、夜にうるさく鳴く鳥の種類と、家庭でできる鳥への対策について解説します。

 

1. 夜にうるさく鳴く鳥の種類

夜にうるさく鳴く鳥の種類の例を以下に紹介します。

1-1. ムクドリ

ムクドリはスズメ目ムクドリ科の鳥です。大きさは24cmくらい、スズメとハトのちょうど中間くらいの大きさです。頭は白黒模様で、羽毛がこげ茶をしています。また、黄色いくちばしと足が特徴です。本州中部・北部の里山や人家付近の庭、公園などに住んでいます。

果物や虫、花の蜜などを食べる雑食性で、名前の由来は好物の椋(ムク。ムクノキのこと)の実だといわれています。

春から夏にかけては繁殖期です。メスとオスとが協力して子育てを行い、つがいで連れ立って餌をとりに行く様子が観察されているほか、つがいになれなかった個体が子育てに協力するといわれています。このように、ムクドリは非常に社会性のある鳥です。しかし、その社会性がうるさく鳴く原因にもなっているのです。

ムクドリは、高い社会性ゆえに大きな群れを作ります。時には数万羽になるムクドリの群れが、日が落ちる頃にねぐらになる木のまわりに徐々に集まり、「ギャーギャー」「ギュルギュル」などと1時間ほど鳴き続けます。鳴く理由は仲間同士の安全確認やコミュニケーション、外敵を警戒するため、などのようです。

ちなみに、ムクドリは他の鳥の鳴き声を真似する習性もあります。基本的には飼えない鳥ですが、保護されて長年飼育されるなどしたケースで、人間の話す言葉を真似するようになった例があるようです。

1-2. オナガ

オナガはスズメ目カラス科オナガ属の鳥です。カラスに近い種で、全長は36cmほどあります。頭が黒く帽子をかぶっているように見え、翼は水色、名前のとおり長い尾が特徴的です。

1970年代には本州と九州に留鳥として生息していましたが、1980年代から西日本の繁殖記録がなくなり、まったく姿を見せなくなりました。里山や人家の近くで群れを作って生活し、群れの結束が強いことから両親以外の個体が雛に餌を運ぶこともあるそうです。カラスの仲間なので知能も高く、カラスや猫などの外敵に対して、群れが総動員で協力して攻撃することもあります。

鳴き声は「ゲーイ」、「ゲーイキュキュキュ」など、どこかカラスに似たしわがれ声です。外敵を警戒するときはうるさい声で鳴きますが、つがいの鳥に対してなどは、甘い声で「キュルルル」と鳴くこともあります。オナガもムクドリのように社会性が高いため、大きな群れが一斉に鳴き声をあげると、騒音で迷惑を被ることがあるようです。

1-3. アオサギ

アオサギはペリカン目サギ科アオサギ属の鳥です。全長90〜100cmで、サギ科の中では最大の種といわれています。薄青・灰色の背中に体と翼上部は黒味がかった灰色、下部は白色です。

アオサギの生息地は、沖縄以外の日本全土です。河川や湖沼、湿原、水田などに生息し、魚やとかげ、カエル、昆虫などを好んで捕食します。

普段は昼行性で単独行動をしますが、繁殖期になると松林などにコロニーを作り、夜にも狩りをすることがあります。普段の声は高めです。しかし、捕食者が巣に近付いたときは「ギャーギャー」と激しい鳴き声をあげます。

1-4. ゴイサギ

ゴイサギはペリカン目サギ科ゴイサギ属の鳥です。全長58cmほどの大きさで、カラスと同じくらいです。背中は青みがかった暗い灰色、腹側は白色、目は赤色をしています。

ゴイサギの生息地は本州以南の水辺が多く、本州から九州では林の中で集団繁殖をします。

ゴイサギは夜行性です。日中は草の茂みや林の中などでじっとしており、日没ごろから夜間にかけて、水辺で獲物を捕まえます。飛んでいるときには「クワッ」と鳴く姿が見られるでしょう。活動を始める夕方ごろや捕食するときには仲間たちと連れ立って、「ゴアーゴアー」と大きな声をあげて鳴きます。

ゴイサギもアオサギと同様に、繁殖期はコロニーを形成します。魚や両生類、昆虫などを好んで捕食するため、動物館や水族館のペンギンコーナーに侵入してペンギンの餌をかすめとる姿も目撃されているそうです。

 

2. 夜に鳴くうるさい鳥への家庭でできる対策

夜に鳴くうるさい鳥に対して家庭でできる対策には、以下のようなものがあります。

2-1. 耳栓

もっとも簡単にできる対策として、耳栓をすることがあげられます。気になる音を100%シャットアウトできるわけではありませんが、ある程度気にならない程度には音を遮断できます。

2-2. 鳥が嫌がるものを設置する

鳥のねぐらとなっている木が自宅の庭などにあると分かった場合、木に鳥が嫌がるテープやフクロウの模型などをつるす、という対策方法があります。ただし、この方法は一時的には効果があるものの、ある程度時間が経つと、鳥が慣れて効果がなくなるともいわれます。

 

3. まとめ

夜にうるさく鳴く鳥の種類と、家庭でできる鳥対策について解説しました。今回紹介したようにある程度は家庭でも対策できますが、家庭だけでの鳥害対策には限界があります。「株式会社エーライフ」はハトや野鳥、カラスなど、鳥害対策のプロフェッショナルです。鳥の糞や鳴き声でお困りの方は、目に見えない箇所の被害が広がらないうちに、ぜひお早めにご相談ください。