鳥のフンが原因で病気になる?感染してしまう病気と対処法について解説

鳥のフンには菌やウイルスが多く含まれているため、さまざまな病気に感染してしまうリスクなど、健康被害が引き起こされてしまう可能性があります。今回は、鳥のフンが原因で発症する可能性がある病気の種類、また感染を防ぐための対処法についてご紹介します。

 

1. 鳥のフンが原因で病気になるって本当?

鳥のフンは見た目や臭いという被害だけでなく、病気を引き起こしてしまう可能性もあります。なぜなら、鳥のフンには、さまざまな菌やウイルスが含まれているからです。フンが上から落ちてきたり、あやまって手で触れてしまったりすることで接触してしまう可能性があるでしょう。それに気付かずに、あやまって口や傷口に入ることから、さまざまな病気を引き起こす原因となるのです。

また、とくに注意したいのが、乾燥した鳥のフンについてです。これらは、直接触れていなくとも、体内に入ってくる可能性があります。というのも、乾燥したフンは、目に見えないほど小さなチリとなって空中を漂い、それを知らず知らずのうちに吸い込んでしまうからです。

体力があり免疫力の高い人は、それほど感染の心配はいりません。しかし、子どもやお年寄り、妊婦の方などは、重症化してしまうリスクがあり注意が必要です。

 

2. 鳥のフンが原因の病気

ここでは、鳥のフンが原因となり発症する可能性のある病気について、具体的に紹介します。

1-1. ヒストプラズマ症

ヒストプラズマ症は、乾燥したフンを吸い込むことで起こる病気です。そもそもヒストプラズマとはカビの1つで、フンにカビが急激に繁殖することで発症します。インフルエンザや結核のような症状が起こり、治癒には1週間程度が必要となるでしょう。とくに、免疫力が弱い方や小さな子どもが感染すると重症化しやすいため、注意が必要です。

1-2. ニューカッスル症

ニューカッスル症は、ウイルス性の感染症です。鳥が持つ病原菌が寄生虫や呼気沫を介して人に感染します。急性結膜炎や、インフルエンザに似た症状を引き起こします。

1-3. サルモネラ中毒

集団食中毒を引き起こすことで知られているサルモネラ中毒も、鳥から感染する可能性があります。とくに、ハトにおいては全体の約20%がサルモネラ菌を保有しているといわれており注意が必要です。感染してしまうと、強い腹痛や下痢、発熱、吐き気などの症状がでます。

1-4. クリプトコッカス

クリプトコッカスは、鳥のフンに含まれている細菌が原因で発症する病気です。この細菌は乾燥に強いのが特徴で、なんと2年間も生存し続けるといわれています。軽症の場合には、皮膚炎や発熱ですみますが、重症化してしまうと脳や髄膜に病巣ができてしまう可能性があります。最悪の場合、死に至る可能性も否定できないため、注意が必要です。

1-5. オウム病

オウム病は、オウムという名がついているものの、ハトや小鳥などからも感染する病気です。とくに、ハトの30%から70%が原因となるウイルスを持っているといわれています。本来は、鳥同士のみで感染する病気ですが、ハトのフンに含まれているクラミジアを吸い込むことによって人にも感染する可能性があります。軽度の場合には、風邪のような頭痛や倦怠感などの症状で済みますが、重症化してしまうと気管支炎や肺炎のような症状も引き起こしてしまう場合があるでしょう。

 

3. 鳥のフンから病気をもらわないためにできること

このように、鳥のフンにはさまざまな健康被害を引き起こすリスクがあります。ここでは、これらの危険からできるだけ身を守るためにできることについて詳しく紹介します。

3-1. フンをこまめに掃除しよう

鳥は、自分のフンが残っている場所を安全な場所と認識し、再び戻ってくるという習性があります。鳥を寄せ付けないためにも、ベランダにフンを見かけたら早めに掃除することが大切です。

鳥のフンを掃除する際には、病気に感染することがないよう、マスクと手袋を活用しましょう。また、乾燥したフンをほうきで掃いてしまうと、粒子が飛散し吸い込んでしまう危険があります。乾いたフンには少量のぬるま湯をかけて、ペーパータオルでふき取るようにしてください。消毒用のアルコールや、塩素系漂白剤も活用しながら、キレイにしましょう。

3-2. 鳥を寄り付かせないためにはプロに依頼するのがおすすめ

いくらフンを掃除しても、鳥が頻繁にやってくるという場合には、早めにプロの業者へ対処を依頼するのがおすすめです。そのまま放っておくと、フンによる健康被害を引き起こすだけでなく、美観を損ねたり、ベランダを腐食させたりする可能性もあります。とくに、一度巣づくりを始めた鳥には自分だけで対処するのは困難です。早めの段階で、プロの業者に依頼しましょう。

 

4. まとめ

今回は、鳥のフンが原因で起こりえる病気についてご紹介しました。ベランダのフンを放置していると、思わぬ病気を引きおこしてしまう可能性があります。こまめに掃除をしたり、鳥を寄せつけないための工夫をしたりすることが大切です。

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